所長ブログ

2013年7月13日 土曜日

[書評]宇賀克也 改正行政事件訴訟法[補訂版](青林書院)

今回は、東京大学大学院教授の宇賀克也氏の「改正行政事件訴訟法[補訂版]」の書評をしたいと思います本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

この本は、「改正法の要点と逐条解説」という副題がついているように、もとは、平成16年6月に行政事件訴訟法の全面改正が行われたときに、その内容について、要点を示しながら、コンメンタール式に解説した書物である。もちろん、行政事件訴訟法の全面改正からすでに7年が経過しており、行政事件訴訟法についての詳細な書物は、多数、出版されている。

しかしながら、仕事上調べたことや学習の際に考えたことなどをまとめていく、ノート代わりに使う本としては、分量が多すぎることもなく、最低限必要なことがきちんと書いているこの本は使いやすい本と言える。若干、不満があるとすれば、判例の指摘だけでなく、判決文の引用をもう少しして欲しいことと、余白がもう少し欲しいことであるが、それを差し引いても、コンパクトで使いやすい書物と言えると思う。

行政事件訴訟法は、枝番を考慮しても全部で51条しかないものの行政事件についての裁判の手続きを定める法律であり、弁護士の仕事に直結する法律であるから、本書のようなコンパクトで分かりやすい本を手元に置いておけることは、業務上、有益なことはもちろんである。それだけでなく、本書は、法学部の学生や法科大学院の学生などに、より有益ではないかと思う。行政事件訴訟法は、行政法の勉強においてきちんと押さえておく必要がある法律であり、内容をきちんと押さえておく必要があるからである。本書の内容をきちんと押さえておけば、自分で考えることもできるようになるだろう。基本的な知識が頭に入っていない限り、物事は考えようがないものである。掛け算ができない者が方程式を解けるわけがないし、関数が理解できていない者に、経済学が分かるわけがないのと同じことである。

基本的な内容がきちんと網羅され、かつ、本文188頁」と分量も多すぎない本書は、行政事件訴訟法の理解のために、最適な本と思われる。

実際、在留資格に関する訴訟は行政訴訟ですし、選挙に関する訴訟も行政訴訟です。外国人法律問題のみならず、いろいろな分野で行政との関係が問題になることがありますが、何か困ったことがあるときは、早めに、東京・池袋所在の弊事務所にお問い合わせください。

林浩靖法律事務所
弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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