所長ブログ

2013年5月31日 金曜日

初回法律相談に関するキャンペーン実施のお知らせ

東京・池袋所在の林浩靖法律事務所です。

弊事務所では、通常、初回法律相談に関しまして、30分5000円の相談料を頂いておりますが、6月は、

水曜日に行う初回法律相談について、

このホームページをみて、

ご相談を希望された方について、初回法律相談を無料で行わせて頂くキャンペーンを実施します。

この機会に、お困りごとがある方は、ぜひ、ご相談ください。

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2013年5月23日 木曜日

[書評]山本茂年他 数学コメンタール(駿台文庫)

数学の本の2冊目は、駿台文庫から出ている「数学コメンタール」です(本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

この本は、「大学受験のために、数学として、知っておくべき事項を網羅すると同時に、それが問題解法のために生かされる姿を念頭におき、どう活用すべきか、場合によっては例を持って示そうとした」本である(まえがき)とされているが、正直、この本だけで使うのは難しいと思う。
この本を購入したのは、浪人し、駿台予備校に通っていたときの数学の授業で勧められたからであるが、受験生のときには、買っただけで、全くと言っていいほど使わなかった。

この本が、役に立つのは、大学に入った後ではないかと思う。つまり、受験生のときは、数学の公式は当然、きちんと頭の中に入っているし(入っていない受験生は、勉強不足にすぎない。)、逆に、この本を読んで内容が理解できるのであれば、そもそも、読まなくても内容が理解できている状態であろう。しかし、公式は、使わなければ忘れるものなので、大学生や社会人になった後に、数学の基礎知識が必要な本を読むなど、公式の確認が必要な際に、この本の良さが出ると思う。この本は、具体例が少ないので、この本で内容を理解するのは厳しいが、高校数学全体の内容をコンパクトにまとめているので、例えば、前回紹介した高橋一雄著「もう一度高校数学」(日本実業出版社)などの本を読んで理解しながら、押さえておきたいことを、この本の余白に書き込んでいけば、自分なりの数学のノートを作ることができ、経済書や工学書などを読むときに、参照できるものが持てると思う。

当職も、金融商品などの知識や最新の動向など、法律に限らず周辺知識もきちんと押さえ、皆様に満足していただける法的サービスを提供する所存ですので、金融商品に関する事件に限らず、お困りのことがございましたら、ぜひ、ご相談ください。

林浩靖法律事務所
弁護士 林 浩靖

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2013年5月22日 水曜日

[書評]高橋一雄 もう一度高校数学(日本実業出版社)

数学の本について二冊続けて、書評をしたいと思います。まずは、高橋一雄著「もう一度高校数学」(日本実業出版社)です(本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

実社会に出ると、基本的な数学の勉強はきちんとしておけばよかったと感じることは多いと思う。経済書などを読むとしても、一定の数学の知識は前提となっている。当職の業務においても、実際、金融商品のトラブルなどでは、時価評価を(もちろん専門家に依頼して)算定してもらうことがあるが、統計や対数関数についての基本的な知識がなければ、実際問題として、内容の理解は難しく、数字を一人歩きさせることになりかねない。数字は、もちろん、専門家に計算してもらうしかないが、その数字の意味を考え、訴訟での主張に活かすには、基本的な知識は必要である。

では、数学の基本的な知識とは何かということだが、一般的に必要な範囲(経済書を読むのに必要な範囲)では、高校数学の知識+偏微分、重積分の知識と考えておおむね間違いはないだろう。
その高校数学の基本的な知識の確認に有用なのが、社会人向けのやり直し用の高校数学の本である。本書は、「社会人・大学へ進学する方には絶対に知っておいてほしい、できてほしい高校数学の内容」すべて(はじめに・1頁)が書かれており、基本的な演習問題もきちんと入っているので、「この本1冊で高校数学の基本(教科書レベル)がすべて習得できると言っては過言ではない」(はじめに・1頁)という言葉に嘘はないと思う。ただ、当職のように高校時代、数学が比較的得意で、簡単に復習すれば足りる場合は、この本で十分であるが、中学数学が危ないような場合は、当然、中学数学から復習する必要があるし、小学校の算数も危なければ、当然、そこから積み上げなおさなければならない。数学は、積み上げ型の科目なので、下から積み上げるしかないのである。中学数学は身についているが、高校時代から数学が苦手になったような場合は、本書を読むことは可能だが、数学は練習量が必要なので、別に計算ドリルなどを用いて、練習する必要があるだろう。当職も、高校時代は文系だったので、いわゆる数学Ⅲの微積分の部分については、別途、計算練習の用の本を購入して、練習することを予定している。

 
今までは、文系・理系で相互に分かれていたが、現代は、文系だから数学が分からないでは話にならない時代になってきていると思う。弁護士である以上、法律について知識をブラッシュアップして、皆様のご期待に応えられるようのするのは当然のことですが、その他の周辺の基礎知識についてもブラッシュアップを怠らず、皆様に満足していただける法的サービスを提供する所存ですので、金融商品に関する事件に限らず、お困りのことがございましたら、ぜひ、ご相談ください。

林浩靖法律事務所
弁護士 林 浩靖

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2013年5月 7日 火曜日

少額訴訟

本日は、富士簡易裁判所での少額訴訟の期日に出頭するため、静岡県富士市に出張しました。

富士簡易裁判所は、建替工事を行っているとのことで、現在は、プレハブの仮庁舎で執務されていました。プレハブになっているのがはっきりわかる建物で、まずはびっくりしました。

さて、本題に入ることにしまして、少額訴訟という手続があります。この手続は、60万円以下のお金の請求に限られる訴訟ですが、原則として、1回の期日で審理が終わるので、その意味では、いつまで続くか分からない手続とは異なり、スピーディに進む手続ということができます。事件の内容によっては、少額訴訟は、債権回収を素早く実現する手段として使える手続です。

林浩靖法律事務所では、通常の訴訟だけでなく、少額訴訟や以前ご紹介した民事調停などの手続も使いながら、ご依頼者の方の適切かつ迅速な、権利の実現に努めておりますので、何かお困りのことがありましたら、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

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2013年5月 3日 金曜日

[書評]笹本潤 世界の「平和憲法」新たな挑戦(大月書店)

本日は、憲法記念日なので、憲法についての本の書評をしたいと思います。憲法記念日になると、護憲派、改憲派がいろいろ言いますが、現在の憲法についての基本的な知識を身に着けてからでないと、護憲だ、改憲だと言っても何の意味もありません(まず、現状をきちんと知ることは何事についても出発点だと思います。)ので、事実上の国定教科書である芦部信喜東京大学名誉教授の「憲法」(岩波書店)を条文を引きながらきちんと読んで、基礎知識をまず、頭に入れてから、護憲、改憲と意見を言ってほしいと思います(某政治家みたいに芦部名誉教授の名前も知らない人には、憲法改正を論じる資格はありません)。ここで取り上げる笹本潤氏の「世界の「平和憲法」新たな挑戦」も、芦部名誉教授の「憲法」を読んでいない方には、まず、芦部名誉教授の「憲法」を読んでから、読んでほしいと思います(本記事は書評なので、ここからは、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

本書の著者は、弁護士で、日本国際法律家協会の事務局長である。かかる著者の経験も踏まえ、先進的な憲法である「日本の憲法9条に価値があることを当然の前提」(19頁)と世界で認識されており、常備軍の廃止を定めたコスタリカ憲法第12条とともに、世界の平和憲法のさきがけともいえる存在である憲法9条は、1994年に制定されたパナマの憲法など、世界の憲法に影響を与えていることを論じている。その際、沖縄問題や北朝鮮問題にも触れながら、現実に即して、平和憲法の活かし方、守り方を考えている本である。

日本が、「戦後60年間、戦争をしないで過ごすことができた」(78頁)のは、もちろん、世界情勢や国民の意識によるものではあるが、やはり憲法9条の存在は、一つの大きな支えになったことは間違いない。憲法9条は、思想の淵源をさかのぼれば、カントの「永遠平和のために」に行きつくことになるが、1946年の段階で制定された日本国憲法の9条は、1949年に制定されたコスタリカ憲法の12条とともに世界でも先進的な憲法であり、今なお、その価値は失われていないというべきだろう。

もちろん、憲法は改正すべき点がない絶対的なものではない。しかしながら、最近の改正論議は、(環境権の明文化の話は別として)全体的に日本国憲法の先進的な価値を失わせる方向の意見が多い、即ち、改正ではなく、実質的には「改悪」に過ぎないものが多いように思われる。

憲法記念日に、今、一度、日本国憲法の価値というものを考えさせられた。憲法が最高法規である以上、法律家として、憲法の価値は常に意識して、依頼者の皆様の権利擁護に少しでも役に立てるように、これからも頑張りますので、お困りのことがございましたら、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にぜひご相談ください。

弁護士 林 浩靖

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