所長ブログ

2013年12月 4日 水曜日

[書評]中筋直哉・五十嵐泰正編著 よくわかる都市社会学(ミネルヴァ書房)

久しぶりに、一冊、書評をしたいと思います。今回は、「よくわかる都市社会学」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

この本は、「その問題関心は、近代化の一要素である『都市化』の解明であり、都市空間の量的拡大や質的変化に伴う個人や集団の変質の意味を問うてきた」(はしがきⅰ頁)学問である都市社会学の基本を説明している本である。各項目が、原則見開き2頁(最後の「Ⅷ 都市社会学の横断性」の項目のみ4頁)にまとめられており、カタログ式の本で、40人の著者が分担して執筆しているため、関連性が頭に入りにくい部分もあるが、全体としては、広く浅く論じられており、脚注用に空白部分も多いので、必要に応じての書き込みも可能であり、入門書兼ノート代わりの本としては使い勝手が良いものと思う。

当職が、この本に興味を持ったのは、東日本大震災とそれに伴う東京電力福島第一原発の原発事故によって、崩壊にひんしているコミュニティがあるなかで、都市社会学に何か答えのヒントがあるのではないかと思ったからである。この本自体は、東日本大震災の発生前に脱稿されている本なので、もちろん直接的な答えはなく、ただ、「東日本大震災では、大津波や原発避難によってコミュニティそのものが存続の危機に瀕しているような事例も多数みられる」(123頁)という新たな問題の問いかけが追記の形で脚注においてなされているだけになっているが、このことに対する答えは、すべての人が考えねばならない重い課題のように思う。

原発事故の被害者のための仕事は、もちろん、弁護士の仕事である以上、法律問題に帰着はするのだが、それは、あくまで実態を踏まえた議論でなければならない。そのためには、関連する情報は広く拾っていきたいと思う。

当職は、広い範囲での情報のキャッチアップをしながら、原発事故被災者のためにさらに頑張る所存ですし、また、原発事故以外についての情報も、常にキャッチアップするように努めていますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖



投稿者 林浩靖法律事務所

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