所長ブログ

2014年1月20日 月曜日

[書評]北村喜宣 改訂版 現代環境法の諸相(放送大学教育振興会)

1冊、書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「改訂版 現代環境法の諸相」です(本記事は書評なので、この後は、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。

本書は、放送大学の講義用の印刷教材として執筆されている本であるから、概ね、大学での半期分程度の講義で行われる内容でまとめているといえ、環境法という分野の基礎の範囲を画するという意味では便利な書物である。ただ、当職が、事件処理上、環境法の内容を確認する為に手許においている大塚直教授の「環境法」(有斐閣)が750頁を超える書籍であるのに対し、本書は本文僅か216頁の書物であり、勿論、環境法の全ての点を網羅している書物ではない。著者自身、本書について、「『環境法総論のようなもの』を描こうとした」(はしがきⅲ頁)と述べている通り、あくまで環境法の総論、即ち、環境基本法をはじめとする環境関係の法律に共通する「考え方」を論じた書物であり、いわゆる各論部分、すなわち、環境関係の個々の法律については、総論を論じるのに必要な限度でしか、述べられていない。

しかしながら、環境法という科目は、環境政策と密接に結びついているものであり、他の法律の勉強とは少し違う面があるところ、その、環境法の考え方は丁寧に説明されており、有益な本であることは間違いない。

また、本書は、放送大学の講義用の印刷教材として執筆されている本であるから、放送大学のテレビチャンネル(東京であれば、デジタル12チャンネル)にて、著者と原島良成熊本大学准教授による講義が放送されており、講義を聞きながら、読むことができるところも、環境法になじんでいない者にはありがたい話だと思う。その意味で、環境法に興味があるが、あまり環境法になじんでいない方に手に取って頂きたい本と言えよう。

当職も、福島第一原発の被災者の問題にかかわらせて頂いており、原子力法も広い意味での環境法の一部なので、本書で得た考え方も生かしながら、これからも、被災者の皆さんのために頑張りたいと思います。また、原発事故以外についての情報も、常にキャッチアップするように努めていますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

投稿者 林浩靖法律事務所

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