所長ブログ

2016年2月 1日 月曜日

[書評]中野貞一郎・下村正明 民事執行法(青林書院)

1冊、書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「民事執行法」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

この本は、中野貞一郎大阪大学名誉教授と下村正明関西大学法科大学院教授の共著である。

中野名誉教授が、以前、現代法律学全集の第23巻として出されていた「民事執行法」の新版であるが、中野名誉教授の基本書は、民事執行法の数少ない体系書と言える書物であった。民事執行法は、その性格もあり、民事執行法成立直後に出された体系書を除けば、民事保全法も含めた学生向けの教科書と実務の取り扱いを説明する実務書は多いものの、体系書は、ほとんどなく、さらに、民事執行法単独の体系書に至っては、近年は、中野名誉教授のものしかないという惨状であった。

その中野名誉教授の基本書が、今回、装いを新たに下村教授との共著として出版された。中野名誉教授は、そのはしがきで、「今日、それを見上げて、今後も継続しながら、独立に、『民事執行法』の全てを追求してゆかなければならない」(ⅰ頁)と述べているが、今後は、下村教授が改訂を続けていくのだろう。民事執行法は、実務色の強く、また、経済情勢に大きく影響を受けざるを得ない分野なので、今後も、法改正もありえ、また、重要な判例も現れるであろう。中野名誉教授の基本書を下村教授が改訂を続けてくれれば、今後とも、民事執行法の最新の体系書の地位を保ちつづけてくれるだろう。そして、体系書の少ない民事執行法という分野にあっては、中野名誉教授の基本書のような定評のある体系書が今後とも最新の事情を反映した基本書であり続けることは本当にありがたいことである。

民事執行は、民事訴訟を実効あらしめるために大変重要なものであり、弁護士の仕事において、件数こそ多くないものの執行が必要になった場合、その処理を誤ると依頼者に回復不能な損害を与える危険性があります。林浩靖法律事務所では、実務書だけでなく、体系書もきちんと確認して、万全の処理を期しておりますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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