所長ブログ

2016年7月 8日 金曜日

[書評]厳家祺・高皋 著 辻康吾 監訳 文化大革命十年史(中)(岩波現代文庫)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「文化大革命十年史(中)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書は、先日、書評をした「文化大革命十年史(上)」(該当する記事は、こちら)の続きになり、中巻である本書では、毛沢東と林彪との関係を中心に述べられている。「毛沢東は個人崇拝を利用して劉少奇を打倒した。そして劉少奇の突然の失脚によって出現した権力の空白状態を補うため、林彪を相棒に選んだ」(3頁)ものの、その「林彪は麻薬を吸っている」者であった(100頁)。そして、「今日林彪と文革の歴史を振り返ると、林彪が毛沢東に対する個人崇拝を造りだしたというのは、まさに彼が権力の絶頂に登りつめるための『近道』であり、まさしく彼が長い間夢のように望んで止まなかった『万事に利する』ことだった」(5頁)。林彪にとって、毛沢東の個人崇拝は、自分が出世するための手段であった。

しかし、「文革は林彪を党内第二位の高位にまで押し上げ、党規約が定める『後継者』とさせたが、林彪自身は国家職務においても、党内での地位に相当する高位を欲した」(206頁)とき、毛沢東の対立を決定付けた。林彪は、毛沢東の暗殺を謀り、失敗するとソ連への亡命を試みたものの、その途中、モンゴルにて墜落死を遂げた。それは、中国での権力闘争の凄まじさを示すものであった。もっとも、「林彪の死は毛沢東にとっても大きな打撃であった。自分が選んだ『後継者』であり、『副統帥』であり、『最も親密な戦友』である林彪が、どうして彼を暗殺しようとする凶悪犯になったのかを、毛沢東は人民に説明することができなかった」(262頁)のである。

林彪が死んだ後も、文革は続いていく。中国の権力闘争の凄まじさが現れている。

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弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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