所長ブログ
2014年7月18日 金曜日
[書評]髙木保興・河合明宣 途上国を考える(一般財団法人 放送大学教育振興会)
1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「途上国を考える」です(本記事は書評なので、この後は、「です」「ます」調ではなく、「だ」「である」調で書きます。)。この本は、以前書評をした「現代環境法の諸相」(該当する記事は、こちら)と同じく、放送大学の講義用の印刷教材として執筆されている本で、著者の両名は、共に放送大学の教授である。
具体的には、開発経済学の理論を基礎に据えて、「途上国がなぜ貧困から脱出できないのかを考える」書物である。著者の一人である髙木教授が、理論面を執筆し、こちらが本書のメイン部分であり、河合教授は、アジアにおける実例をコラムとして、執筆している。
もっとも、著者自身、「『開発論』はどうすれば開発がうまくいくかという確立した公式を解説するものではない」(4頁)と述べているように、「開発」に、常にうまくいく方法がある訳ではなく、それぞれの国が、自国の長所を活かしながら、他国の経験も踏まえて、必要な条件を整備して、開発を進めていくよりない。その際に、イギリスの産業革命をはじめとする先進国の諸経験を、その「場」を意識しながら活かしていくということになるのだろうと思う。
南北問題は、現代においても、なお大きな問題であり、グローバル化した現代だからこそ、日本においても影響があらわれてきます。林浩靖法律事務所では、外国人問題も取り扱っていますし、また、ビジネスの現場では、常に、世界を意識する必要があるでしょう。これからも、世界を取り巻く問題についても、情報収集は怠らず、皆様に最良の法的サービスを提供できるように研鑽いたしますので、何か、お困りごとがございましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談下さい。
弁護士 林 浩靖
投稿者 林浩靖法律事務所