所長ブログ

2014年11月17日 月曜日

[書評]神崎満治郎編 商業登記・法人登記重要先例集(有斐閣)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「商業登記・法人登記重要先例集」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

先週は、本書の編者による「図説 新商業登記法(改訂版)」の書評を行った(該当する記事はこちら)が、商業登記は、法務省が所管する行政の一分野であるから、「商業・法人登記事務の所管官庁である法務省が所掌事務について示した行政解釈」(はしがきⅰ頁)である先例は、実務上は極めて重要であり、訴訟における判例と同じような位置づけになる。本書は、その商業登記法に関する重要な先例をまとめたものである。

「先例で取り上げられている事案も、そのほとんどが、登記すべき事項が効力を小手いるか否かという会社法の会社に関する問題」(はしがきⅰ頁)ではあるのだが、「法務省の見解と法学者の見解の見解は必ずしも一致するとは限」らず(はしがきⅰ頁)、登記事項については、登記が効力要件や対抗要件になっており、ビジネスの世界は動きが速いので、実際上は、登記事項の登記ができないのは大変な不利益で、実務上は、それが合理的な否かに関わらず、「先例に反する登記の申請は受理され」ない(はしがきⅰ頁)以上、先例に従わざるを得ない。そのため、先例は、ある意味法令と同じように、あるいは法令以上に、重要といえる。

本書は、かかる先例のうち、基本的なものを集めたもので、しかも要旨ではなく、先例の全文(あるいは長文の抜粋)が収録されているため、学習用としても、実務的にも、重宝する書物である。同じ有斐閣が出版している、判例百選シリーズに近い印象を受ける。

東京・池袋所在の林浩靖法律事務所では、紛争案件や契約関係の法務に限らず、商業登記についてもとりあつかっていますので、商業登記の申請が必要な事項でも、ワンストップサービスが提供できますので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、当事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

投稿者 林浩靖法律事務所

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