所長ブログ

2016年7月22日 金曜日

[書評]裁判所職員総合研修所監修 民事保全実務講義案(改訂版)(司法協会)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「民事保全実務講義案(改訂版)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書は、裁判所書記官の研修用に、「民事訴訟手続において実現されるべき権利等をあらかじめ保全することを目的とする」(1頁)民事保全制度の概略を示す書物であり、本文82頁にまとめられ、それに主要保全命令主文例集が加えられている書物である。

本文わずか82頁の書物であるから、細かい点の解説など全くなく、入門書としても不十分なレベルとは思われるが、逆に言えば、本書の内容が理解できないようであれば、業務として民事保全を行うことは、おそらく無理であろう。そのくらい、基本的な部分のみが解説されている書物である。

林浩靖法律事務所では、広く目配りして情報を収集し、お客様に常に満足できる最良のサービスを提供させていただく所存ですので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

弁護士 林 浩靖

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2016年7月15日 金曜日

[書評]森島昭夫 不法行為法講義(法学教室全書)(有斐閣)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「不法行為法講義(法学教室全書)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書の著者は、名古屋大学名誉教授であり、民法、特に、不法行為を専門とされる。

本書は、1987(昭和62)年に出版された書物であるから、もう約20年が経過したことになる。当職が司法試験の受験生のときに、既に存在していた書物であり、参考書として手元に置いていた。
しかしながら、「不法行為法の規範内容に対する制定法規による枠付けは弱い」(1頁)上、「本書は、不法行為における現実の実践的な課題と学説の対応について全体的な鳥瞰図を示そうとしたもの」(2頁)であるから、条文に変化がない不法行為法において、まだ、有用な文献である。

実際、不法行為法の目的ないし機能においては、「市場メカニズムによる事故抑制機能」(477頁以下)など、現在でも、考える際の視点を与えてくれる書物である。

林浩靖法律事務所では、最新の情報を収集するとともに、長く生きている書物にも常に目配りして、お客様に常に満足できる最良のサービスを提供させていただく所存ですので、何かお困りのことがありましたら、ぜひ、東京・池袋所在の林浩靖法律事務所にご相談ください。

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2016年7月 8日 金曜日

[書評]厳家祺・高皋 著 辻康吾 監訳 文化大革命十年史(中)(岩波現代文庫)

1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「文化大革命十年史(中)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

本書は、先日、書評をした「文化大革命十年史(上)」(該当する記事は、こちら)の続きになり、中巻である本書では、毛沢東と林彪との関係を中心に述べられている。「毛沢東は個人崇拝を利用して劉少奇を打倒した。そして劉少奇の突然の失脚によって出現した権力の空白状態を補うため、林彪を相棒に選んだ」(3頁)ものの、その「林彪は麻薬を吸っている」者であった(100頁)。そして、「今日林彪と文革の歴史を振り返ると、林彪が毛沢東に対する個人崇拝を造りだしたというのは、まさに彼が権力の絶頂に登りつめるための『近道』であり、まさしく彼が長い間夢のように望んで止まなかった『万事に利する』ことだった」(5頁)。林彪にとって、毛沢東の個人崇拝は、自分が出世するための手段であった。

しかし、「文革は林彪を党内第二位の高位にまで押し上げ、党規約が定める『後継者』とさせたが、林彪自身は国家職務においても、党内での地位に相当する高位を欲した」(206頁)とき、毛沢東の対立を決定付けた。林彪は、毛沢東の暗殺を謀り、失敗するとソ連への亡命を試みたものの、その途中、モンゴルにて墜落死を遂げた。それは、中国での権力闘争の凄まじさを示すものであった。もっとも、「林彪の死は毛沢東にとっても大きな打撃であった。自分が選んだ『後継者』であり、『副統帥』であり、『最も親密な戦友』である林彪が、どうして彼を暗殺しようとする凶悪犯になったのかを、毛沢東は人民に説明することができなかった」(262頁)のである。

林彪が死んだ後も、文革は続いていく。中国の権力闘争の凄まじさが現れている。

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2016年7月 1日 金曜日

[書評]厳家祺・高皋 著 辻康吾 監訳 文化大革命十年史(上)(岩波現代文庫)


1冊書評をしたいと思います。今回、書評をするのは、「文化大革命十年史(上)」です(本記事は書評なので、この後は、「です」、「ます」調ではなく、「だ」、「である」調で書きます。)。

現在の中国の状況を理解する上で、文化大革命についての理解は必須だろう。現在の日本がアジア太平洋戦争の経験とその反省という基礎の上にあるように、現在の中国は文化大革命という経験とその反省の上にある。ただ、最近は、両国とも、反省の色が薄くなり、破綻を招いた状況への回帰が試みられているように思えるところに不安がある。もちろん、中国は好むと好まざるとにかかわらず、日本の近隣の大国の一つであるから、その状況は良くも悪くも無視することはできない。そこで、3巻ものの本書を読むことにした。本書は、天安門事件後亡命した著者両名による、文化大革命の状況を詳細に描くものである。著者は、日本語版序文の中で、「『文化大革命十年史』は、毛沢東と劉少奇、林彪、江青らの関係を中心に描いた」(序文ⅵ頁)と述べているが、上巻である本書は、毛沢東と劉少奇の関係を中心に述べられている。即ち、文化大革命の開始から、当時、中国の国家主席であった劉少奇の失脚・死去までを描いている。

著者は、文化大革命の発生の要因を、4つの点に求めている。要因の「一つはスターリンの死去後、中ソ両国の内外政策に明確な食い違いが生じたこと」(4頁)、「第二の要因は、毛沢東と劉少奇の食い違いが日増しに増大し、この食い違いが毛沢東の最高権力を動揺させる可能性があったこと」(5頁)、「第三の要因は、中国共産党の指導体制と、長い期間に形成された党内闘争の方法とが密接な関係にあること」(5頁)、「第四の要因は、中国大陸の専制制度に、大衆と政権の間の相互関係を調整する民主的なメカニズムが欠如していたこと」(6頁)との4点を挙げている。

文化大革命は、毛沢東が自身の最高権力を維持するため、大衆を利用して行った白色テロというべきものであるが、その「文革は人類史上、ある種の奇観を呈した。憲法と法律を隅へと追いやり、一個人の指示にしたがって完全に管理された社会がいかに展開されていくかを、文革の歴史を通して目の当たりにすることができる。」(序文ⅳ頁)憲法や法律が、その実効性を確保することができていることの重要性を示している。実際、文化大革命の中で、「殴打、家捜しなど人民の声明と財産を損なう運動」(113頁)が生じている。

本書は、中国の権力闘争の激しさと、個人崇拝による独裁の危険性、憲法や法律の重要性を示すものといえる。

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2016年6月24日 金曜日

誕生日

林浩靖法律事務所の弁護士の林です。

当職は、本日、40歳の誕生日を迎えました。
40代になり、新たな気持ちで、皆様のお役にたてるように、日々研鑽してまいりますので、よろしくお願いします。

弁護士 林 浩靖

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